袴とは
冠婚葬祭や成人式、弓道・剣道などで着用される袴。
そもそも袴とは一体どのようなものなのか、気になっている方も多いのではないでしょうか。
本記事では袴とはどのようなものなのか、その歴史と種類などを解説していきます。
これから袴を着用する場面もあるかもしれないので、ぜひ袴についての理解を深めてください。
袴とは?
袴とは、腰より下を覆うようにして着用する和服を指します。
袴の原型が生まれたのは弥生時代とされており、まさに2000年近くの歴史を持つ衣服です。
近世紀では主に男性の礼装として用いられていましたが、女性の袴もあり、巫女や弓道衣などに用いられています。
近代では女子大や高校の通学着として、現代では卒業式の礼服として定番となっています。
袴の歴史
前述のように袴は本来、男性の礼装として用いられていた和服です。
女性が袴を履くようになったのは、飛鳥・奈良時代からとされています。
今からおよそ1300年ほど前です。
女性が袴を着用し始めた当初は、貴族の下着として用いられていました。
平安時代の頃からは、一定階級以上の女性が袴を着用していたとも言われています。
昔の袴は、現代のように身分差なく全ての人が着用できる和服ではなかったと言えるでしょう。
明治時代に入ると生活様式の変化によって、社会で働くようになった女性たちが袴を履くようになりました。
袴の種類
袴には大きく2つの種類があります。
馬乗袴(うまのりばかま)と行灯袴(あんどんばかま)です。
馬乗袴は、中が二股に分かれている形状の袴です。
江戸時代に武士の乗馬用の袴として着用されていたもので、現代では剣道や居合い、薙刀、弓などの武道で多く着用されています。
行灯袴は馬乗袴と異なり中の仕切りがありません。
スカートのような形状となっているのが特徴で、男性用の行灯袴もありますが、主に女性用として使用されています。
江戸時代後期には一般的なファッションとして用いられていました。
また現代の礼装として一般的なのは、男女どちらも行灯袴です。
まとめ
袴は弥生時代からの歴史ある和服です。
昔は階級の高い人しか着用できなかった袴ですが、現代ではファッション用途や礼装として広く親しまれています。
袴には馬乗り袴・行灯袴の二種類あり、行灯袴はファッション用としてさまざまな場面で着用されています。
最近はさまざまなデザインの袴があるので、近く袴を着る予定のある方はぜひいろいろな袴をチェックしてみてはいかがでしょうか。